改修補助事業で整備された賃貸住宅の手すり【写真左】と、分譲住宅のスロープ【写真右】
「マンションのバリアフリー化を進めます」
神戸市は、分譲マンションや賃貸住宅など共同住宅の、共用部分のバリアフリー(障壁を取り除くこと)化について、補助を行う新制度を6月からスタートさせた。
既に申し込み数は18件(8月20日現在)に上り、承認されて工事が完了した住宅もある。
制度の名称は、共同住宅バリアフリー改修補助事業。
市住宅局によると、現在進められている公営住宅のバリアフリー化や、個人の住宅をバリアフリーにする補助制度はあるが、共同住宅の共用部分は対象外で、整備の″盲点″になっているという。
このため市独自で、3年間で150団地(今年度は25団地)を整備・改修する方針で、「画期的な試み」(民間住宅課)。
対象となるのは、既存の共同住宅で、公的賃貸住宅以外のもの。
@廊下・階段などの段差解消
A手すりの設置
B床のノンスリップ化
C点字ブロックの設置
−などの工事費について、1団地に付き60万円を上限に2分の1(30万円まで)を補助する。
整備の第1号は、7月に工事が完了した同市中央区の賃貸住宅(鉄筋4階建て、20戸)の階段部分の手すり設置と、須磨区の分譲住宅(鉄筋8階建て、38戸)の共用通路のスロープ設置。
関係者は、「住宅内に、お年寄りが増え続けており、大変助かる」と喜びひとしおという。
バリアフリーについては、市議会公明党(吉田謙冶幹事長)が予算要望、本会議などで「高齢化社会の対応として、住宅リフォームの援助」 「高齢者、障害者が暮らしやすい住宅、生活環境の整備」を主張。
今回の補助事業についても、赤塚恵一議員が今年3月の予算特別委員会で、「評価するが、現行の30万円の補助で、どの程度実現できるか」として、補助額の増額などを求めている。
−−−「公明新聞」より転載−−−
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