横浜、名古屋、京都、大阪、神戸の5政令指定都市の公明党議員でつくる5大市政策研究会の代表らは21日午前、厚生労働省で坂口力厚労相(公明党)と会い、雇用対策と介護保険制度に関する重点要望を行った。公明党政務調査会の福島豊厚生労働部会長(衆院議員)が同席した。
この要望は、今年7月に神戸市内で開催した同研究会の議論の中から、特に政府に要請すべき重点項目をまとめたもの。
席上、5市議団を代表して中西建策・大阪市議団長は「大都市圏の失業率は悪化が著しく、対策が急務だ。介護保険制度も、現場の実情に応じた安定した制度に」と要望した。
その上で、具体的な重点項目として、雇用対策では
(1)雇用施策の国・県・市町村の役割分担の明確化と財源措置
(2)緊急地域雇用創出特別交付金制度の弾力的な運用
(3)職業能力開発やインターンシップ(体験就業)など若年失業者対策の推進
(4)都市再生プロジェクトや経済特区構想での雇用創出
――などを要請。
また、介護保険制度では
(1)低所得者の保険料・利用料の減免
(2)在宅介護サービスの利用促進
(3)制度の運営事務費などへの財政支援
(4)サービス基盤整備と介護予防・生活支援事業の拡充
――に特段の配慮を求めた。
坂口厚労相は、要望内容について「総論では私の考えと違いはない。どう予算をつけるかだ」と述べた上で、「厳しい財政の中だが、雇用対策は最重要課題と考えている」と強調した。
また、施設介護のニーズが依然高く、施設介護から在宅介護への移行が進みにくい現状について、坂口厚労相は「ニーズ通りに施設を増やせば保険料として重くハネ返ってくるわけで、先のことも考えないといけない。もう少し在宅介護にお金がかからないようにしなければいけない」と述べ、検討を約束した。
−−−「公明NET」より転載−−−
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