第1号の「ポケットパーク」で、大嵜(おおさき)さん(右端)らと
喜び合う(左から)米田市議、渡部県議ら
「坂道を上る途中、そこでひと休みできたら・・・」
――こんな住民の願いが、お年寄りの多い神戸市長田区の住宅街で実現した。
名付けて「ポケットパーク」(小さな公園の意)。これは市有地の角地を利用したユニークな休憩施設第1号で、市議会公明党の米田和哲議員らが推進した。
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長田区の丘陵地にある池田寺町の一角に誕生したのは、四角形のベンチが配置されたポケットパーク。道路を挟んで県立高校があり、付近は閑静な住宅街となっている。ここから区の中心部の商店街やバス停、鉄道駅まで坂道が続くため、通行が大変。
特に同区の高齢化率は約24%と市内でも高く、緩やかな上り坂でも、途中で立ち止まったり、ブロックの上に座り込んだりするお年寄りらの姿が見受けられた。
こうしたお年寄りや家族から「何とかしてほしい」との声を聞いた党員の大嵜(おおさき)重起さんが米田議員に相談。米田議員は早速、移転した派出所跡地で、利用のめどがついていない池田寺町の市有地を休憩用のスポットにするよう管轄の市西部建設事務所に申し入れた。
これを受けた同建設事務所は直ちに検討。
その跡地が不規則な形をしている道路沿いの小さな角地であることから「ポケットパーク」と名付けて整備を開始。中央部分に「ひと休みベンチ」として縦2メートル、横3メートルの四角いベンチを設置した。
ベンチの内側は植栽用のマスになっており、座ると植えられたミカンの木の香りが漂い、買い物帰りや散歩中のお年寄りらからは「ひと息つけてほっとする。とてもありがたい」と喜ばれている。
現地を視察した公明党の渡部登志尋県議、米田市議らは「神戸市は六甲山が迫っているため、坂が多い地域。街並み整備を進めるなかで、小さな空地を、お年寄りのスポットとして活用するよう積極的に訴えていきたい」と語っていた。
−−−「公明新聞」より転載−−−
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