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2007/03/22 
政務調査費人件費の使途明確化を 神戸市議会で吉田議員 F.S 

政務、党務の区別嫌がる共産 条例改正領収書添付だけでは不十分

神戸市議会第1回定例会最終日の20日、共産党市議団が突如として提出した「政務調査費条例改正案」に関する質疑と採決が本会議で行われ、賛成少数で否決された。採決に先立ち、公明党から吉田けんじ議員が質問に立ち、選挙目当ての共産党の独善的行為を厳しく批判した。

同市議会の政務調査費については、共産党を含む全会派の幹事長でつくる「検討チーム」が昨年12月から6回の議論を重ね、
(1)収支報告書への領収書添付
(2)使途や支出基準を明確化し使途明細書の提出についても検討
(3)改選後最初の定例会で条例改正
――の3点を盛り込んだ中間とりまとめを3月9日に議長に報告。6月の条例改正、7月の施行で全会派が合意した。

ところが、合意からわずか3時間後、共産党は今定例会への独自条例案の提出を公明党議員団に唐突に通知。領収書の添付義務付けのみを内容とする条例改正案を20日の最終本会議に提出した。

質疑の中で吉田議員は、こうした経緯を改めて確認した上で、「合意をあっさりと反故にする信義則違反の行為」と指摘し、
(1)共産党議員団の中で何があったのか
(2)人件費の問題を議論せずに、政務調査費使途の透明性を高めることにはならない
――と強調した。

さらに吉田議員は、東京都新宿区の監査委員が同区共産党区議団に政務調査費の人件費の一部返還を勧告し、19日に区長が区議団に返還命令を出したことに言及。「共産党は政務調査費を党活動の人件費の財源にしているとの指摘がある」として、人件費を含め使途基準を条例で明確に規定すべきだと主張した。

その上で、「共産党は条例改正を領収書添付にとどめ、政務調査費の人件費について政務と党務を区別する支出基準の作成を嫌がっているとみられかねない」と共産党の姿勢を追及した。

答弁に立った共産党議員は、吉田議員の指摘にまともに答えないばかりか、「新宿区監査委員の今回の勧告は全く不当」などと、一方的な主張に終始し、共産党の人件費支出の不透明さを自らさらけ出す結果となった。

−−−「公明NET」より転載−−−