専門家沼き 院内助産所について学習
公明党兵庫県本部女性局(芦田賀津美局長=神戸市議)はこのほど、同県本部内で研修会を開き、佐野病院(神戸市垂水区)の三浦徹・県産科婦人科学会会長を講師に産科医療の現状と課題について学習した。
研修会で、三浦医師は過重労働や医療事故による訴訟リスクの増大などが原因で、県内の産科医がいなくなる可能性を指摘。
こうした、産科医療の危機を乗り越える方策のひとつとして。産科医と助産師で役割を分担する「院内助産所」を取り上げ、説明した。
それによると、三浦医師らは1997年、佐野病院に助産師が妊婦健診から産じょくケアまでを担う「お産」と安全性の高い「分娩」の両面を兼ね備えた全国初の「助産科」を開設。
同病院では、妊娠22週までの健診を医師が行い、出産に支障のある既往歴がなく、胎児の発育が順調な場合、医師が管理する産科か助産師が管理する助産科を選ぶことができる。
助産科を選んでも異常が発生した際には医師が対応している。加えて、健診時闇も、医師で平均10分程度に対し助産師は約45分と充実していることなどから、妊産婦からも好評でキャンセル待ちの状態という。
三浦医師はこうした実情を踏まえ、「妊産婦が主役のお産が目的で、産科医不足の対策で始めたわけではないが、結果的に医師の過重労働を軽減することができた」と強調した。
最後に、芦田局長は「今回の学習内容を議会での論戦に生かし、産科医療の向上に尽力したい」と語った。
−−「公明新聞」より転載−−−
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