医療費の負担軽減や小児救急の充実など求める
神戸市議会公明党が実態調査
子育て世帯が要望する多様な声を行政に反映させるため、アンケートによる実態調査を行ってきた神戸市議会公明党(大澤和士幹事長)はこのほど、矢田立郎・神戸市長に対し、実態調査の報告書を手渡し、今後の市政に反映させるよう求めた。
矢田市長は「重要な内容。しっかり取り組む」などと応じた。今回の調査結果から医療費の負担軽減など具体的なニーズが浮き彫りになっており、大澤議員は「子育て支援策を推進する貴重な資料として広く活用したい」と語っている。
市議会公明党が実施した「安心して子育てができる環境整備に向けた実態調査」では、低迷する出生率や仕事と育児の両立など、子育て世帯を取り巻くさまざまな問題がある中、安心して子育てをするにはどのような支援策が必要かを探っている。
市内に住む主に中学生以下の子どもを持つ世帯を対象に、今年4月26日から5月17日まで実施。手渡しにより、2万6650票を配布し、77.5%に当たる2万642票を回収した。
アンケートでは、
(1)子育て支援への要望
(2)働く希望とその場合に望む支援の内容
(3)働いている時の子どもの状況
――など計6項目について質問(複数回答)した。
その結果、子育て支援への要望では、
「医療費の負担軽減」(63.0%)、
「小児救急体制の充実」(54.6%)が圧倒的に高く、「保育所の増設」「学校での学童保育の充実」を求める声が続いた。
このほかにも、「教育費等の無償化や負担軽減」「公園や遊び場、通学路等の整備」「公立幼稚園の増設や3年保育の実施」など、子育て支援への多様なにーずが寄せられた。
子どもを持つお母さんの仕事に関しては、合計で約8割の人がすでに働いているか、働く意欲を持っていることが判明。しかし、末っ子が小学校に上がる前は、働きたいと思っていてもなかなか働けない実態があることも浮かび上がった。
その際、働きたい人が希望する支援策としては、
「保育所の入所基準の緩和」(52.3%)、
「企業内保育所の増設」(43.7%)、
「育児休業を取りやすい環境」(45.1%)が多かった。
さらに、子どもを預けている施設や利用内容への要望については、「保育料が高い」(42.4%)との声が最も多く、「保育時間の延長」「家や職場の近くでの保育所設置」を望む声が目立った。
報告書を受け取った矢田市長は「調査結果は重要な内容ばかり。しっかり取り組んでいきたい」と語った。
−−「公明新聞」より転載−−−
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