神戸市は、子どもの病死原因の第1位となっている小児がん対策として「小児がん拠点病院」の誘致に取り組む考えを明らかにした。5日の市議会本会議で、公明党の向井道尋議員の提案に対し、矢田立郎市長が答えたもの。
小児がん拠点病院の整備を含む小児がん対策については、11月2日の参院本会議で公明党の荒木清寛参院議員が、来年度からの第2次がん対策推進基本計画で重要課題に位置付けるよう訴え、野田佳彦首相から「小児がん対策を着実に進めていく」との答弁を引き出している。
質問の中で向井議員は、こうした国会での質疑応答を紹介するとともに、「専門医も治療環境も整っていない」と深刻な国内の現状を指摘。
同拠点病院を神戸市に誘致する理由として、識者の声を紹介しながら
(1)医療産業都市構想を進める神戸市には、大学の医療センターや先端医療センター、新中央市民病院などの施設が集まり、専門医や診断機器も充実している
(2)地理的に日本の中央に位置し、新幹線や神戸空港など交通の利便性がある
――と強調した。
その上で「国に対して、神戸に小児がん拠点病院の設立を強く働き掛ける時である」と早急な対応を求めた。
これに対し、矢田市長は「神戸に誘致を図ることに力を注ぐ」と応じた。
−−「公明新聞」より転載−−−
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