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2016/10/25 
不要な119番少なく 来年度「救急電話相談」を開設 神戸市 F.S 

 神戸市は、不要な救急出動件数を減少させるため、24時間365日対応で、市民が119番すべきか相談できる電話窓口を来年度中に新設する。9月26日に行われた市議会代表質問で、公明党の向井道尋市議が早期実現を訴えたのに対し、市側が明らかにした。

 神戸市によると、昨年の救急出動件数は約7万8000件。そのうち、緊急を要さないため搬送しなかった件数は、17・4%に当たる約1万3600件だった。また、搬送者の57%は入院を必要としない「軽症」だったという。いずれも10年前に比べ、件数は増加傾向にあり、重傷者の搬送に影響を及ぼす恐れがある。

 代表質問で向井市議はこうした現状を踏まえ、他の自治体で実施されている電話相談事業を紹介。電話を通して救急車を呼ぶべきかどうかや、適切な病気への対処法などについて、看護師らがアドバイスしてくれるものだと説明し、「神戸市においても同様の事業として、(仮称)救急安心センターの設置の検討が進められていると側聞している」と語り、内容や今後の計画についてただした。

 これに対し、玉田敏郎副市長は、「今年度から保健福祉局と消防局の両局において、救急安心センター設置に向けた調査検討を行っている」と述べ、システム開発などで6カ月程度かかるとしながらも、来年度中の事業化をめざす考えを示した。

−−「公明新聞」より転載−−−