子どもや若者の「脳脊髄液減少症」に対しては、周囲の理解がより重要――。「脳脊髄液減少症・子ども支援チーム」(鈴木裕子代表)と兵庫県は5月21日、神戸市内で患者や家族、教育関係者らを対象にした懇談会を開いた。学校現場で同症の児童・生徒のケアに当たる養護教諭も参加。
公明党から菅野吉記、軒原順子、徳山敏子の各神戸市議と、芦田賀津美県議が出席した。
同症は脳脊髄液が漏れるなど減少することにより、頭痛やめまい、倦怠感などの症状が起きる病気。事故やけがなどが原因で発症するとされている。医療機関を受診しても異常はないと診断されたり、学校では「怠けている」と誤解されるケースもある。
懇談会ではこの病気に詳しい明舞中央病院副院長の中川紀充氏が、子どもや若者の場合は早期治療の有効性が高いことを指摘し、「長期化、慢性化すると改善度が低くなる。できるだけ早めに治療を受けることが望ましい」と訴えた。
また子どもや若者がかかる同症の特徴として、
@ ある時から急に学校を休むなど発症時点が明らかである
A 立ったり座ったりすると悪化する「起立性頭痛」がある
――ことなどを挙げた。
高校時代に発症し、治療を受けて現在は回復したという男子大学生は、病気と闘う上で家族や友人などの理解が必要だと話し、「保健室を利用しやすくするなど学校の環境づくりも重要」と述べていた。
−−「公明新聞」より転載−−−
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