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2013/07/12 
脳脊髄液減少症 認識を深めよう 教師ら対象にセミナ一開く F.S 

 脳や脊髄(せきずい)を覆(おお)う髄液が漏れ出し、頭痛や倦怠感などの症状が出る脳脊髄液減少症への認識を深めようと、神戸市内で先ごろ、「健康セミナー」が開催された。

 養護教諭を中心に約200人が参加し、明舞中央病院(兵庫県明石市)の中川紀充(のりみつ)脳神経外科部長の講演を聞いた。

 登壇した中川氏は同症の特徴について、交通事故などで多量の髄液が漏れて直ちに症状を自覚する場合がある一方、「少しずつ髄液が漏れるケースもあり、症状が出た時、本人は何が原因か分からない」と指摘。治療方法として、ブラッドパッチ(硬膜(こうまく)外自家血注入)療法などを挙げ、特に若年者の場合は「十分な安静と水分摂取で改善する場合が多い」と強調し、早期発見による治療の重要性を訴えた。

 これに先立ち、高校生がスポーツの外傷で同症にかかり、頭痛や記憶障害に苦しんだ体験発表などが行われた。

 同セミナーについては、市議会公明党が今年2月、脳脊髄液減少症患者支援の会・子ども支援チーム(鈴木裕子代表)と共に市教育長に対して、教育関係者を対象に同症に関する講演会を開催するよう要望していた。

−−「公明新聞」より転載−−−