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2004/03/23 
平成16年度「第一回定例市会」…代表質問<平成16年度各会計予算案>2004.03.03 K.O 


−−−復興の総仕上げと新たな創造−−−

「市民とともに創る神戸」
 神戸市会平成16年度「第一回定例市会」が2月26日から3月29日まで23日間の日程で開かれ、平成16年度各会計予算案並びに関連議案を審議。3月3日の本会議では公明党市会議員団を代表して、大澤和士議員(垂水区選出)が代表質問を行い、続いて予算特別委員会での審査を経て3月17日には総括質疑を行い、8項目の要望を付し原案を承認しました。

「クオリティー・オブ・ライフの実現」に向けて!
<予算の概要>
神戸市の平成16年度各会計予算案は、一般会計8226億円、特別会計1兆2689億円、予算総額2兆915億円。約160億円の収支不足の状況から、三位一体改革等により約180億円の歳入が減少、その他の財政状況の変化を含めて収支不足額は約360億円に拡大するなど厳しい財政運営の中、震災10年を迎え「復興の総括・検証」の提言内容を予算に反映。「安全で安心なくらしの実現」「健康を楽しむまちづくり」「魅力あふれる観光交流都市」をめざします。

<代表質問要旨>
 平成16年度予算案は、公明党議員団が要望する市民参画の推進、ユニバーサルデザインの展開、保育所定員の拡大や小学校3年生までの児童手当拡充など子育て支援の強化、障害者向け公営住宅の整備、介護保険施設の拡充などが盛り込まれており概ね評価するものの、環境変化や新たな課題に対応できているか、また厳しい財政状況打開のためにどのようにして財政収入の増収と支出の削減を図るのか、その方策の妥当性が重要なポイントであることを指摘し代表質問に入りました。

【行政経営方針について】
(質問)昨年12月に「行政経営方針」が示された後に、三位一体の改革の影響による180億円の収支不足が発生した。16年度前半にはさらに踏み込んだ見直しが必要になるのではないか。
(答え)三位一体改革の基本ベースである、住民サービスを守り地方分権の取り組みを保障する税源委譲と地方交付税の確保を強く国に求めて行きたい。16年度の早い段階で、行政経営方針の取り組みの具体化に向けての計画策定を急ぎたい。

【指定管理者制度について】
(質問)、施設管理を民間に委託する指定管理者制度は、現在管理している外郭団体の経営改善状況、さらに管理者の選定手続きや契約内容など、種々検討すべき課題は多いが、現在の危機的財政状況からすれば3年を待たずに早急に推進すべきと考えるがどうか。
(答え)地方自治法の改正に対応するため、公の施設の管理運営のあり方について行財政懇談会のワーキンググループで検討している。04年度中にモデル運用し円滑な導入を目指したい。

【地域活動推進条例(案)について】
(質問)「市民の参画と協働」を具体化する当条例(案)において、サービスを享受する市民側からの苦情処理の問題や、市から支出する公金の扱いの公正性を担保するための監査制度についての考えを伺いたい。
(答え)原則公募による事業者の選定、外部の専門家らによる選定委員会を設け、透明性を確保する。苦情処理機関の設置などワーキンググループの報告を踏まえ今月中に市の方針を定めたい。指定には外郭団体を含めた民間事業者に対して平等に公募を行う必要があると考えており、類似施設をまとめて管理者を指定する。

【市バス事業について】
(質問)16年度予算ではさらに乗客数が減少し、23億 4600万円の純損失、累積欠損金はほぼ300億円に達している。事業の存続を図るためには、管理委託や路線委譲に積極的に取り組む必要があり、さらに不採算の福祉的ニーズに対応するためには、大胆かつ思い切った事業の再構築が必要であると考えるがどうか。
(答え)高齢者社会がより進展する中で、福祉・環境・まちづくりの連携によって福祉的なニーズに対応して行きたい。他都市での取り組みも参考にしながら、柔軟な運営形態を取り入れ、市民の足を守るという使命を果たしたい。

【港湾の振興について】
(質問)国内はもとよりアジア諸国の対米輸出貨物を集積する効果や、陸海空の3モードを自由に使える総合物流拠点として整備していく上で、CSI対応によるセキュリティー確保や物流の高度化に対し、積極的かつ迅速に取り組むことが必要と考えるがどうか。
(答え)CSIはセキュリティーの確保だけでなくICタグや電子シールなど物流の効率化も図れる。新年度の早い時期に神戸港で実証実験を実施する準備を進めているが、プラットホーム事業と連携して国際物流の変化に対応できるよう国や民間事業者とも研究を続け、早期の実現を目指したい。

【観光アクションプランについて】
(質問)市全体で、戦略的に、神戸の何を誰にどのようにイメージ付けていくか。神戸の宣伝戦略の進め方は。
(答え)おしゃれでハイセンスな神戸を戦略的に情報発信したい。民間の調査でも、神戸の良いイメージは続いており、特に中年女性にファンが多い。今後もマーケティングを進めながら、神戸の特色を生かした観光立市をめざしたい。

【健康づくりについて】
(質問)国において乳がん発見に効果があるとされる「乳房X線撮影(マンモグラフィー)」による検診の対象年齢が40歳に引き下げられるという方針が出されたが、どのような取り組みをして行くのか。
(答え)読影の医師また撮影技師の高度な技術や撮影装置も厳しい基準が要求されている。さらに実施の機関や方法のほか、受益者負担や経費の問題など多くの課題があり、今後検討していきたい。

<その他の質疑>
【まちの美化の推進について】
@「ポイ捨て禁止条例」や「屋外広告物条例」などの集中的かつ毅然とした権限の実行を!
A市長の強力なリーダーシップのもと、県も含め環境局や建設局など、全庁を挙げて取り組みを!
【健康づくりについて】
@市民が安心して健康づくりに取り組める「健康づくり支援システム」の実現を!
A中央市民病院リニューアルの財政的課題と医療機能・利便性の確保を!
【危機管理体制の強化について】
@消防各署に専任指揮隊の配置を!
Aテロや大規模火災、また南海大地震などへの対応策の強化を!
B未通関の牛肉などの家畜の伝染病について、迅速かつ適正な処分のルール策定を!
【最先端のモデル歩道空間の整備を集中的に実現を!】
【公教育の責任である児童生徒の基礎的学力の向上を!】