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2004/11/30 
平成16年度「第4回定例市会」…一般会計決算<代表質問>要旨2004/11/29 K.O 


2004/11/29
平成16年度「第4回定例市会」…一般会計決算<代表質問>要旨2004/11/29

■代表質問要旨
(答弁要旨は後日掲載します)
16.11.29
松本(修)議員(須磨区選出)

1.平成15年度決算について
 推計人口が平成16年11月1日現在で1,520,581人となり,震災直前の平成7年1月1日現在の推計人口を超え,過去最高となった。さらに,医療産業都市構想の進捗をはじめとして,2万人雇用創出においても計画を上回る状況にあるなど,かすかではあるものの一条の光が見え始めている。震災10年を迎える明年,この一条の光を本格的な復興とすべく,厳しい現状をしっかり踏まえながらも,市民福祉を守るため,さらなる行財政改革と一日も早い市民経済の回復に向けた施策の実行が求められている。この平成15年度の決算の総括を踏まえ,明年に向けた決意を伺いたい。

2.行財政改善の取り組みについて
 昨年度は181事業の事務事業外部評価を行い,本年度予算にも約13億円の効果を得たと聞いている。また,本年度も584事業についての外部評価を行い,先日その報告書が提出された。この外部評価を活かし,限られた資源をどう活用し,複雑多様化する市民ニーズに応えた行政サービスを提供し,市民福祉の向上にどう努めようとしているのか伺いたい。


3.医療産業都市構想について
 今後の課題は,本来の目的である,市内の中小企業も参加でき,神戸経済の大きな柱となる産業化をいかに作り出すかという点である。また,ビジネスとして研究成果を翻訳して実現化を図り,神戸の中小企業につなげるコーディネーターの人材も必要と考える。そこで,医療産業都市の今後の展望,特に産業化に向けた神戸の戦略,支援策を含めた将来構想を伺いたい。

4.危機管理について
(1) 本年の台風上陸時,市内各所で停電が発生した際,市民のみならず区役所や危機管理室ですら,関西電力との連絡がとれない状況にあった。このような場合,危機管理室はライフライン等の関係機関と緊密な連絡を取り,市民へのすみやかな情報提供が必要であったと考える。現在,防災情報センターには,自衛隊・警察・海上保安庁・日本赤十字社とのホットラインがあり,有効に機能していると聞いているが,この際,関西電力等ともホットラインを設置することはもとより,市民への情報提供の方法についても改めて検証すべきと考えるがどうか。

(2) 災害時の防災通信については,「こうべ防災ネット」があり,区役所・小学校・消防署等市内4,800台を超える端末を設置して情報収集や情報の共有が可能である。しかし,消防局の防災情報システム,建設局の下水道施設台帳管理システム,水道局のテレメーター・テレコントロールシステムなど各局の情報システムが「こうべ防災ネット」に直接連携しておらず,初動体制に大切な庁内連携や情報共有に難があると言わざるを得ない。震災後に行われた「次世代防災情報ネットワーク実験」の実験成果はどのように生かされているのか。

5.震災復興再開発事業及び区画整理事業について
震災から10年を経て尚,私権の制限を受けての生活,事業が進まなければ再建ができないもどかしさは,物心両面にわたり,被災者の大きな負担となっている。そこで,10年目の節を迎えるにあたり,人員の再配置や増員を講じることも含め,全力を挙げて早急に進捗が図られるよう取り組むべきと考えるがどうか。また,計画における残事業と進捗の目途について伺いたい。

6.フルーツフラワーパーク及び農業公園について
フルーツフラワーパークにおける神戸ワインの資産買い取りにあたっては,公債基金から61億円強もの借り入れを行っており,その返済があと概ね3年後に迫っている。しかし,神戸ワイン,みのりの公社の経営は極めて厳しい状況にあり,さらには両施設の余剰地を売却するスキームについても,立地が市街化調整区域にあるなど,売却による財源捻出も厳しい状況にあると言わざるを得ない。加えて,本来の事業目的とかけ離れた転活用も市民の納得が得られないと考える。公債基金からの借入返済にあたっては,産業振興局のみならず,行財政局や都市計画総局など関係局とも十分協議し,両公園の施設・用地が十二分に活用される具体的措置を講じるべきと考えるがどうか。
7.美しく魅力あふれる観光交流都市の推進について
(1) 市長が市政の柱とした「市民が誇れる美しいまち神戸」へ取り組む中,街には火のついたままのタバコが捨てられ,ごみが散乱,歩道には違法看板が氾濫している。震災10年目を迎える今こそ,全市民あげて観光客をおもてなすという観点から,生活文化観光局,建設局など関係局と連携を図りながら,「魅力ある美しい街づくり」に本気になって,市長のリーダーシップのもと,市民と一体になった取り組みが必要と考えるがどうか。

(2) ホテルやタクシー・バス業界などの人材育成や,我がまち神戸を語れる「神戸ファン」をたくさん育てるために,広く一般市民を対象にした「神戸市シティーガイドスクール」のようなものを開講し,京都をはじめ東京や福岡でも実施している「(仮称)観光文化ガイド検定制度」を創設するなど,全市をあげて,さらなるホスピタリティーの向上に取り組むべきと考えるがどうか。

8.高齢者虐待防止対策について
 高齢者虐待については,施設や家庭等,外部から見えないところで行われているため,その実態把握が困難である。また,児童虐待及び配偶者による暴力については法律が制定されたが,高齢者虐待については,包括的に取り扱う法律がない。本市においても,介護認定者の急速な増加とあいまって,介護者の精神的,肉体的ストレスなどから高齢者虐待問題へと波及するのではないかと考える。その状況を踏まえ,早急に現状を調査し,関係機関とのネットワークづくり,シニア相談窓口等の設置や通告体制及び保護ルートの確立など,積極的な取り組みをすべきであると考えるがどうか。

9.DV(ドメスティック バイオレンス)について
 神戸市では,男女共同参画センターにおけるDV相談や,母子・婦人短期保護事業などを行っているが,DVで悩んでおられる人は,身近な人からの暴力であるため,相談すらためらうケース等もあり,被害が潜在している実態もあると聞く。そこで,各専門機関に一緒に付き添って行ってあげることや,日常的なカウンセリングなどを行っているボランティア団体と連携することよって行政だけでは手の届かない実質的なサポート体制を作ることができると考えるが,このような団体と財政的支援も含め積極的連携を進めていく考えがあるのか伺いたい。

10.学校評議員制度について
(1) 神戸市においては「みんなの学校推進委員」制度として,平成13年度から一部の学校で始まり,平成16年度には市内の全小中学校に設置されている。本年度からスタートした学校もあるが,現在の活動状況,その成果などを伺いたい。

(2) 文部科学省の実践研究校に指定されている,東京の足立区立五反野小学校では,この制度をさらに進め,保護者・地域・学校が一体となって教育課程や学校予算,学校経営計画に至るまで参画できる「理事会」が作られており,「地域立の小学校」を作ろうという取り組みがある。神戸市においても,将来的にこういったところまで進める考えがあるのか,伺いたい。


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